『日本辺境論』という村上樹さんの著作がある。新書大賞にも輝いた作品だからご存知の方も多いと思います。これを読むと、あゝ本当に日本人は辺境人スピリットに満ち溢れた民族だなあとしみじみ思うのです。かくいう自分も生粋の辺境人。誇らしいのか恥ずかしいのか、まあ両方です。
日本人というのは、ずっと世界の中心は違うところにあると考えてきた。決して自分たちがいる場所ではなく、違うどこかにあると。だから今でも外国というだけで優れているという考えはあるし、答えを外に求めたがる。自分たちが中心になって何かやるというのが苦手な人々みたいです。そもそも自分たちが中心だというマインドがありませんからね。
古くは中国に多大なる影響を受け、欧州列強の文化に憧れをいだき、追いつけ追い越せでここまで来たわけです。気がついたらほとんどの、あこがれの対象だった(今もそうだけれど)国々を追い越してしまいました。これこそ辺境人の強みです。自分たちは優れていない(外の方が優れている)という思いがあるから勤勉ですし、よく働きます。
外国人に話しかけられると、ほとんどの人が第一声から英語で話してあげる。ほかの国ではそれほど頻繁に見られる光景ではありません。勤勉が故、あいさつ程度の英語力はほとんどの日本人が持っています。話せないというけれど、話せるんですね。なかなかやるんです。
自分たちが辺境人である、という思考を持っておくとすんなり理解できることがたくさんあります。日本人論の大好きな日本人には、必読の一冊です。是非一読あれ。
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